ご家族の方へ
ご家族が片麻痺になられた方で、次に当てはまる方は是非一度読んで下さい。
- 退院後半年経ってしまっているので、リハビリでは良くならないと思っている
- 介護保険でリハビリをしているのに、自費リハビリをする必要性が分からない
- 大切な家族がもっと笑顔になる方法が知りたい
ご来所された方の特徴
- 発症から来所までの平均日数
- 4年4ヶ月
- 継続率
- 81%
長い年月がたっていても改善をあきらめていない方が多く来所していただいています。 ※第19回認知神経リハビリテーション学会学術集会発表より
最新の脳科学に基づいたリハビリ技術
脳卒中が起こると、脳の細胞が一部死んでしまいます。
残念ながら現代の医療においては、死んでしまった脳の細胞は生き返ることはありません。
脳卒中によって片麻痺という後遺症を持った方やその家族の方の中には、入院中に医師から「発症から半年たったら回復は起こらなくなりますので諦めてください」と言われ、深く傷ついた経験がある方が多くいます。
しかしながら、近年の脳科学の発展にともない、リハビリを通じて死んでしまった細胞のかわりに周りある元気な脳細胞が働いてくれることによって、脳卒中発症から半年を超えていても片麻痺の回復が起こる可能性があることがわかっています(参考文献1,2)。
動きのコツ研究所リハビリセンターでしかできない理由
発症から180日以上経っていても、私たちは症状の改善を絶対に諦めません。
介護保険でのリハビリでは、非常に限られたリハビリ時間の中で「退院時の状態を維持する」「片麻痺のある体で、生きがいのあることを探す」という「現状維持」が目的となってしまう傾向があります。
一方で、動きのコツ研究所リハビリセンターでは、「発症後180日経つと改善が起こりにくくなる」という一般的な通念に囚われることなく、「片麻痺の症状改善」を目指したリハビリを2時間マンツーマンで実施します。
動きのコツ研究所は、「発症から180日を超えても片麻痺の改善をあきらめない」ことをお約束します。
動きのコツ®(脳のリハビリ)という特別な技術があります。
脳梗塞や脳出血のリハビリというと、硬くなった麻痺側の筋肉をマッサージでほぐしたり、一生懸命汗を流して歩いたり筋力を鍛えるイメージを持つ方が多いはずです。しかし、このような筋肉に対するリハビリの目的は、あくまで「筋肉を鍛える」ことであり、片麻痺の改善ではありません。
一方、動きのコツ研究所リハビリセンターのリハビリは、最新の脳科学の研究に基づく片麻痺の改善に効果的な3つのポイントを合わせた新しいリハビリ方法です。そのため、他では改善がみられなかった方であっても症状が改善した実績があります。
POINT 1体の感覚を意識する
2012年に様々な研究を分析することによって片麻痺の回復に効果的なことを導き出した研究によると、片麻痺の回復のためには関節の動く感覚や足の裏の触れる感覚といった、“体の感覚”を意識することが有効と言われています(参考文献3)。
こうした“体の感覚”は、日頃は意識することがないために、ゆっくりした動きの方が意識しやすくなります。
つまり、片麻痺の回復のためには、ゆっくり動きながら体の感覚を意識して動くことが有効ということになります。
ただし、体の感覚はとても感じにくいので、意識する感覚が間違えていると効果が得られにくくなります。
そのため、具体的にどの感覚を意識するのかといったことがとても大切となります。
POINT 2麻痺側の手足を生活の中で多く使う
片麻痺による使いにくさがあると、生活の中で麻痺側の手足を使う機会は減ってしまいやすくなります。
しかし、1984年のサルの手を使った研究によると、「手を使わなくなると脳の中で手の動きの働きをしていた場所が小さくなる」ことがわかっています(参考文献4)
つまり、片麻痺による使いにくさがあることで、生活の中で麻痺側の手足を使わないでいると、脳の中では麻痺側の手足の動きの働きをしていたところが小さくなり、さらに使いにくくなってしまう危険性があるということになります。
そのため、片麻痺の回復のためには、麻痺側の手足を生活の中でたくさん使うことが有効となります。
POINT 3その方にあった運動の難しさで行う
ここまでの内容から、「麻痺側の手足を意識してたくさん使っているのに、思うように回復しない」と感じる方もいるはずです。
その原因は、その運動が脳にとっては難すぎる可能性があります。
2000年の人工的に脳梗塞を起こしたサルを使った研究によると、「運動の難しさの調整をした上で、麻痺側の手をつかうリハビリをした結果、脳において手の運動に関わる場所が変化した」と言われています(参考文献5)。
つまり、「麻痺側の手足を意識してたくさん使っているのに、思うように回復しない」という原因は、リハビリをしている運動の難しさがあっていない可能性があります。
具体例としては、「麻痺側の足を意識して、たくさん歩いているのに上手にならない」という場合は、その方にとっては“歩くリハビリは難しすぎる”ためにリハビリ効果につながらない可能性があります。
そのような場合は、歩くリハビリよりも簡単な立ち上がりのリハビリから進めることによって、リハビリ効果が得られやすくなり、その結果、歩くリハビリも上手になることがあります。
つまり、片麻痺の回復のためには、一人ひとりの脳の状態に応じて運動の難しさを調整することが有効となります。
豊富な臨床実績を持つ専門家が、最適なリハビリ方法を提供します
理学療法士や作業療法士は、国家試験に合格した専門家ではありますが、個人のリハビリ経験や知識の蓄積には残念ながらバラツキがあるのが現状です。
動きのコツリハビリセンターでは、病院等で◯年以上のリハビリ経験があり、かつ「動きのコツ®」に関する特別な研修を受けて合格した者のみがリハビリを提供しています。また、できるだけリハビリの品質が個人の力量に左右されないようにするために、定期的に勉強会を実施するとともに、複数担当制を採用して良質なサービスが提供できるような体制をとっています。
片麻痺の改善を行うリハビリで、リハビリからの卒業があります
介護保険やほかの脳卒中専門の保険外リハビリ施設と比べて、動きのコツ®のリハビリは、麻痺の改善を目的とした脳に対するリハビリを自宅の生活の中で、一人でできるようになるという特徴があります。
動きのコツ®のリハビリの中では、専門機器の使用や通常のリハビリでよく行われているようなマッサージやストレッチ、そしてセラピストが手助けしての動作練習は一切行いません。「指導された手順で意識していれば、リハビリ施設にいかなくても自宅で1人でも楽に動ける方法」を指導していきます。そして、我々セラピストと一緒にするリハビリは、自宅の生活の中で、リハビリが一人でできるようになれば卒業となります。
動きのコツ® | 介護保険 | 他の保険外リハビリ施設 (「鍼+リハビリ」「ロボットリハビリ」等) |
|
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脳に対するリハビリ | ◎ | × | ◯ |
機器の使用 | × | ◯ (装具等を使用することが多い) |
◯ (専門的な機器を使用することが多い) |
1人でリハビリが できるようになるか |
◯ | × | × |
リハビリに卒業があるか | ◯ (自分で自分のリハビリができるようになったら卒業) |
× | × |
リハビリ日記や自主練習動画を通じてご家族にリハビリの様子をお知らせします
今般のコロナ禍において、感染リスクの観点からご家族がリハビリに同席することができないことが多くなり、ご家族においてはどのようなリハビリが行われているかわかりにくい環境になりました。また、当事者の方がリハビリを通じて感じていらっしゃる体の変化も、専門知識のないご家族からは気づくことができないほど小さなもので、何が良くなっているのか理解できないという声も頂いています。
動きのコツ研究所では、ご自宅で実施するための自主練習動画を必ずお渡ししています。こちらをご家族も一緒に視聴していただくことで、今どのような点に注意してリハビリをしているのか、当事者の方が体にどのような変化を感じようとしているかをご理解いただけると思います。
体のリハビリだけでなく、心のサポートや社会とのつながりを作ります
動きのコツ研究所リハビリセンターでは、当事者の方が本当に笑顔になり良い人生を送るためには、体のリハビリも必要ですが、それと同時に心のサポートや社会との繋がりが重要であると考えています。そのため、一定期間継続してリハビリをされる方に対して、ピアカウンセリングを無料サービスとして受けていただく心のサポートを実施しています。
また、「脳梗塞・脳出血の方のオンライン当事者会・家族会」という仲間同士で応援し合うコミュニティを作り、定期的に開催しています。
ご家族の方に安心してリハビリを応援していただくために
これまでご家族から寄せられたご質問や疑問を、「よくある質問」としてまとめています。
もし、こちらに無いご質問や疑問がありましたら、お気軽にお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
参考文献
- 1) Stinear CM,et al:Priming the motor system enhances the effects of upper limb therapy in chronic stroke.Brain 131:1381-1390,2008
- 2) Nudo RJ, et al: Neural substrates for the effects of rehabilitative training on motor recovery after ischemic infarct.Science 271:1791-1794,1996
- 3) Sharma,N.,Cohen L.G.:Recovery of motor function after stroke.Dev.Psychobiol 54:254-262,2012
- 4) Merzenich MM et al: Somatosensory cortical map changes following digit amputation in adult monkeys. J Comp Neurol.224:591-605,1984.
- 5) Plautz EJ et al:Effects of repetitive motor training on movement representations in adult squirrel monkeys: role of use versus learning.Neurobiol Learn Mem.75:27-55, 2000.